6年生の100マス作文から校長賞です。S.Yさんは「プーン」というタイトルで日常のありがちな風景を描いています。
〘 プーン
「プ~~~ン」 か,の音がいやだ。わざわざ耳もとにやってきて「プーン」。しずかに来て,しずかに血をすってしずかにどこかに行ってくれれば,うれしいのに,わざわざ耳もとにやって来て「プ~~~ン」。はえたたきをふりまわしていると,パパのねている方に行った。
「これでねむれる」
<五七五> かの音で ねぶそくになる さいあくだ 〙
<校長コメント>
寝入ったあとの「蚊」の話題です。夏盛りならば,はじめから「蚊取り」対策をしているから大丈夫なのに,季節外れの10月ごろにこういう目に遭います。追い払っても,ちょっとすると「プ~~~ン」とやってくるのです。「わざわざ耳もとにやってきて」と書いていますが,本当にそんな感じがします。まあ,布団から出ているのが首から上なので,どうしても耳元に近いのでしょう。あるいは,耳たぶの血液がおいしい(?)のかもしれません。(*_*)
「しずかに来て,しずかに血をすってしずかにどこかに行ってくれれば,うれしいのに」って,なかなか言えることではありません。大物ですねえ。でも,その後でかゆくてかゆくて起きてしまうかもしれませんけど。
はえたたきをふりまわして,蚊を追い払うと,「パパのねている方に行った。」と冷静に観察し,しかも「これでねむれる」との結び。なんとも言えない親子の関係が笑えます。(あ,笑えてすみません。m(__)m ) でも,自分の範囲からいなくなればいいという感覚も解らないではありません。
きわめて日常的なできごとを,自分の気持ちを絶妙におりまぜながらよくまとめています。(^_-)-☆