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モンゴルの「馬頭琴」です! (*’▽’)

2年生が国語で学習する『スーホの白い馬』。これは,モンゴルが舞台の話です。馬の身体から作ったといわれる「馬頭琴」が,どうして誕生したのか。悲しくも,美しい物語です。その「モンゴル」に海外協力隊として数年暮らしていた鉾田市在住の元教諭のS先生に,今日の3校時,2年生が特別授業をしていただきました。

▲S先生は,モンゴルの遊牧民が「ゲル」と呼ばれる移動式の家で暮らすようすや,家畜(羊や牛など)とのかかわり,食生活などについて,豊富な写真をもとに話してくださいました。

▲移動式の家「ゲル」の模型も見せてくださり,子供たちは入り口から覗き込んで,遊牧民の暮らしを想像していました。

▲「馬頭琴」も見せてくださり,しかも子どもたちに触れさせてくれました。今はもちろん木製です。

▲S先生は,「馬頭琴」の演奏もしてくれました。深みのある弦の響きが,教室に響きわたりました。

▲子供たちは,教科書の「スーホの白い馬」をイメージしながら,演奏を聞いていたようです。外国の文化に触れる貴重なひとときです。子供たちにとって,とてもいい時間になりました。

ちなみに,S先生は本校にも勤務されていたことがあるそうで,懐かしい思い出がいっぱいあるそうです。(#^.^#)

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全校朝会:H先生の「ごんとすずのおはなし」

全校朝会の先生の話,今朝は5年担任のH先生です。H先生は紙芝居「ごんとすずのおはなし」を始めました。

「おはなし」を紹介しましょう。

▲すずは小学校4年生です。去年の秋,ひいおじいちゃんが死んでしまい,とてもさみしい気持ちでいました。そんなある日,親戚のおじちゃんが一匹の子犬をすずのところに連れてきてくれました。とてもかわいい茶色の犬でした。「すずちゃん,ひいおじいちゃんがいなくなってさみしいだろう。この子犬をひいおじいちゃんだと思ってかわいがってあげて。」

▲「うれしい。でも・・・。お父さんとお母さんに怒られそうだよ。」「大丈夫だよ。すずちゃんが面倒をみればいいんだよ。散歩して,えさやって。」「そうだね。弟たちとも協力してみる。」「昔からすずちゃんは動物好きだったもんね。大切にかってあげてね。」

▲すずは弟2人に協力をもらって,3人でその子犬の面倒を見ることを,お父さんとお母さんに約束しました。なかなか納得してくれませんでしたが,3人の説得に負けて,子犬を飼うことを許してくれました。名前は,ごんにきめました。その日から,すずは弟たちと協力して,ごんのことをかわいがって育てました。学校から帰ると散歩をして,夕方にはごはんをあげて,時間があればボールで遊んだり,なでてあげたり,たっぷりの愛情をそそいであげました。

▲ところが,ごんの存在が当たり前になり始めたころ,すずは変わっていきました。学校から帰ってくると,ワンワンと喜んですずの帰りを出迎えるごんの前を,気づかないふりをして通り過ぎ,家の中に入っていくようになりました。

▲いつもなら散歩に行くはずが,自転車にのって友達と遊びに行ってしまう日々・・・。散歩もたまにしか連れて行かなくなってしまいました。えさは見かねた家の人たちが,あげてくれていました。

▲ごんの存在もわすれてしまいそうになってきたある日,家の人から,ごんが足をケガしてしまったようだと教えられました。見に行ってみると,後ろ足が1本,地面につけなくなっていました。少しすれば治るかなおと思いました。それから数カ月が経ちました。すると,ごんの足の先はなくなっていました。たぶん腐ってしまったのだと思います。片足を失ったごんは,3本足になってもすずのことが大好きで,学校からすずが帰ってくると,しっぽを振って小屋からぴょこぴょこ出てきます。そんな日々が少し続いた・・・

▲ある日,ごんの元気はなくなってきました。小屋からもあまりでなくなってしまいました。

▲そして,ずずが学校からいつものように帰ってきたある日,小屋の中にごんはいませんでした。「お母さん,ごんがいないんだけど。」「しらないよ」「お父さん,ごんがいなくなっちゃったよ。」「そうか。」お父さんとお母さんは,いなくなってしまった理由を知っているはずなのに,すずに教えることはありませんでした。 (終わり)

実は,この「すず」はH先生自身なのでした。子どもの時のH先生は,かわいい子犬を飼いたいという気持ちだけで飼いはじめ,最初はしっかりと面倒を見ていたと言います。でも,だんだんに飼い犬ごんのことより,友達とあそぶことばかりに夢中になってしまったといいます。

実は,ごんは「フィラリア」にかかっていたのです。きちんと予防をしていませんでした。だから,後ろ足が「腐ってしまった」というのです。H先生は,いまだにそのことを悔やんでいるといいます。

H先生は,いま犬を飼っています。もちろん,フィラリアの予防もして,散歩もして,面倒をよく見ています。動物が好きなので,子どもの頃「ごん」で経験した苦い体験をしないように,動物にやさしく接しています。

H先生は飼育委員会の担当で,「茨城県動物指導センター」に使用していない毛布などを送ろう,と子供たちと活動しました。毛布などが集まっています。それを,「飼い主」や「引き取り主」を待つ犬や猫が,せめて冷たいコンクリートで悲しい思いをしないように使ってもらおうというのです。すでに,何軒もの家庭から毛布などが届いています。

捨て犬,捨て猫などが「殺処分」されています。茨城県は悲しいことに,何年もの間,ずっとワースト1位でした。「殺処分」を減らす努力を続けて,実際に減ってきているのですが,全国でも同じように減らす取り組みをしていますので,なかなかワースト1から抜け出ることができませんでした。それが,つい最近,やっと「ワースト2位」になりました。でも,けっして喜べません。なにしろ,まだまだ「殺処分」が行われ,犬や猫たちが命を落としているのが現実だからです。ワーストの不名誉を,すこしでも減らしていく努力が求められています。

その為には,① 動物(ペット)は,最後まで責任をもって飼う覚悟で飼い始めること。② かならず,去勢や避妊をして,増えないようにすること。③ フィラリアの予防など,法令で決められた対応をすること。④ 茨城県の条例でも禁止されている「放し飼い」は絶対にしないこと。⑤ 特に,犬は散歩をさせて,糞の始末も責任をもって行うこと。・・などを守ることです。

H先生は,自分自身の苦い体験から,子どもたちに「動物愛護」の大切さを語ってくれたのでした。「かわいい」というだけで犬や猫を安易に飼ってしまってはいけません。動物(ペット)を飼うことは,世話をするのに時間もかかるし,エサ代もかかるし,病気になれば動物病院代もかかるのです。そういうすべてを「覚悟」して,飼わなければならないのですね。

H先生の「はなし」を,子どもたちはとても真剣に聞いていました。

(なお,H先生が手描きした「棒足マンガ」からは,ほのぼのとした雰囲気が伝わって来て,けっこう子供たちに人気でした。)(‘◇’)ゞ

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