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100マス作文:校長先生賞「ぼくにはふくげがはえていた」

何とも読みたくなるタイトルです。1年生のN.Rさんの作品です。紹介しましょう。

「 『ぼくにはふくげがはえていた』

ぼくには,ふくげがはえていました。さいしょにみつけたのは,おばあちゃんでした。ひかっているけです。

ふくげがはえていると,いいことがあると,おかあさんにいわれました。きもちはおもしろかったです。でもぬけてしまいました。 」

<校長コメント>

「ふくげ」の話題です。「福毛」です。「宝毛」とも言います。ひょろっ~と一本だけ伸びている白い毛のこと。N.Rさんは「ひかってるけ」と表現しています。なぜ,たった一本だけ伸びているのか,それは分りません。自分でも見つけたときには「うわ! へんな毛!」と思うのですが,抜いてしまうのは惜しくなります。ちょっとひっぱると,もちろん痛いので抜く気にはなれません。変だけど,何だか「愛着(?)」がわいてくる毛です。

調べてみると,大仏などの額にある「おでき」のようなもの=白毫(びゃくごう)に由来すると言われているそうです。白毫は右巻きの毛なのだそうです。「おでき」でも「ほくろ」でもなかったのですね。(-_-) その仏さまの「白毫」に似ているというので「福毛」(宝毛)として伝承されてきているようです。

お母さんが「いいことがある」と言ったのはそういうことなのですね。とてもすてきな話です。それを聞いて,「僕」N.Rさんも,「おもしろかった」と書いています。過去形になっているのは,最後の一文「でもぬけてしまいました。」とあるからです。

ぬけてしまっても,「福毛(宝毛)」が生えたことには違いありません。きっといいことがあるでしょう。それがなんなのかは,わかりません。「あ,これが福毛のいいことだ」と思った時が,それなのでしょう。(#^^#)

家族みんなで「ふくげ」で話題になる。そんな家族のすがたが作文からしっかりと浮かんできます。