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100マス作文:校長賞「ねてるとき」

6年生から校長先生賞が出ました。T.Sさんです。テーマが「ねてるとき」。さて,どんな作品でしょうか。紹介しましょう。

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「 ねてるとき

 ぼくは,ねるときが一番ふしぎだ。なぜかというと,ねるときはふつうにねて,気がついたら,朝になっていたという感じだ。だけど,ねるとき一つだけ気になることがある。それは,ねてるとき,自分は死んでいるのかと思っちゃうことだ。ねているときは,死んでいるようにも見えるけど,お母さんは,「ねるのは幸せだね」といっていた。

五七五 「ねるときは まくらをおいて ぼうけんだ 」

<校長コメント>

担任のT先生が「ねるときの自分について,だれでも一度は疑問に思ったことがあると思います。」とコメントを書いていますが,ほんとうにその通りですね。たしかにねている間は「自分」の意識がありません。それこそ,T.Sさんが言うように「自分は死んでいるのか」と思います。それなのに,気がつけば朝になっています。とても不思議です。そんな不思議さを見事に作文に表現しています。「ねてるとき」という素朴な疑問から書いた作文がとても深い内容になっています。

ねているときに夢を見ることはありますが,さて,そうなるとあの「夢」というのは何なのだと思います。「夢」の中では現実にはあり得ないことが起こります。それを突きつめていくと,訳が分からなくなります。五七五で,「ぼうけんだ」と表現していますが,それこそ「死んでいる」世界に冒険をするような感じです。怖い感じもするし,わくわくする感じもします。

この作文の面白いところは,T.Sさんが「ねるときは死んでいるようにも見える」と思っているのに,お母さんは「ねるのは幸せだね」という全く反対のギャップ。この結びが光っている作文です。でも,T.Sさんは,なぜお母さんが「ねるのは幸せだね」というのかは解りません。いつになったら,解るのか,あるいはいつまでも解らないままなのか。それも解りません。ちなみに,私(校長)もT.Sさんのお母さんと同じで「ねるのは幸せ」と思っています。(@_@)

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