6年生のN.Kさんの100マス作文です。タイトルは「とくいな物・苦手な物」。紹介しましょう。
「 とくいな物・苦手な物
人にはそれぞれとくいな物苦手な物があります。運動神経が良くても竹馬が苦手な人。運動が苦手でも竹馬が出来る人。どうなんでしょう。美人が楽を覚えると始末が悪いようなことなんですかねぇ。完ぺきな人はいませんが装っている人ならば多数。一つぐらい欠点があってもいいと思います。
五七五 : 不得意と 得意なものは つつしんで 」
<校長コメント>
たしかに走るととんでもなく速いのに,ボール運動になると活躍できない人がいます。鉄棒は得意なのに,水泳は不得意という人もいます。そういえば,何もかもが得意で優れている「完ぺき」な人はいないと僕も思います。
それにしても,「美人が楽を覚えると始末が悪い」という例えをあげていますが,なんだか解ったような解らないような言い回しですね。
「完ぺきな人はいませんが装っている人ならば多数。」というのは,けっこう鋭く核心を突いている感じです。でも,しょせん装っているものは遅かれ早かれ,本当の姿がばれてしまうものです。ばれた時の悲しさ,みじめさはありません。それでも「装い」続けようとすると,その後は誰にも相手にされなくなります。
「一つぐらい欠点があってもいいと思います。」というのは,実際の話かもしれませんね。そこから,コミュニケーションが広がるものです。完ぺきさを鼻にかけるのではなく,むしろ自分ができないところ(欠点)を素直に出すことが,大切なことも多いということです。N.Kさんは,そのあたりまで解って書いている?
五七五の「つつしんで」という言葉に,人としての自重の心が織り込まれています。
こういう文章を書ける小学生はあまりいませんね。その意味で,とても感心しました。
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