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100マス作文:校長先生賞「たんぽぽ」

5年生,K.Sさんの100マス作文です。「たんぽぽ」。紹介しましょう。

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< 『たんぽぽ』

 最近,まだタンポポはさいていないけれど春を感じる。ぼくは,タンポポにすごい思い出があって,お母さんとつんで,ぼくがお母さんのかみの毛につけてあげたことです。なのでさいたのを見ていると心があたたかくなって,お母さんとまたいっぱいつんであそびたいと思っています。そのときは,楽しみでしょうがないです。こんどさそってみたいです。

五七五 「タンポポは,あたたかくてな,タンポポは。」  >

<校長コメント>

正直言って,やられました。思わず涙が出そうになりました。ちょっとヤンチャなところもあるK.Sさんだから,よけいにやられました。(*_*)

タンポポの思い出って何かな?と読んでいくと,お母さんのかみにタンポポをつけてあげたことというのです。しかも,その思い出があるから,「さいたのを見ていると心があたたかくなって」という展開。ここです! ちょっと予想していない展開なので,「えっ…!」と詰まります。

そこへ,一気に「お母さんとまたいっぱいつんであそびたい」と素直な側面を見せてくれます。ちょっとヤンチャなところもあるけれど,実はものすごく素直なK.Sさんの心があふれます。僕の涙腺がゆるみはじめます。

そして,最後に「こんどさそってみたいです。」という結び。ここで一気にやられました。素直な表現が,なおさらK.Sさんの「心」を押し出しています。

そう読み込んでいくと,最後の五七五までが「深い~」のではないかと,つい思ってしまいそうです。本人は軽く「タンポポは,あたたかくてな,タンポポは。」と文字数を合わせているだけなのでしょうが,二度「タンポポ」を入れ,その間に「あたたかくて」をはさむ表現が,春の訪れの暖かさと重なって,妙に意味深く思えてしまいます。前段の作文と合わせて読むと,ほんとうに光る五七五です。(#^.^#)

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