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100マス作文:校長先生賞「よくばりすぎた」

日常のちょっとした出来事を作文にした「よくばりすぎた」。3年生のK.Mさんの作品です。

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「『よくばりすぎた』

 わたしは,今日の朝,パンケーキを三まい食べました。さいしょは,五まい食べると言いました。おにいちゃんが,「ちょっとちょうだい」と言いました。わたしは,「ダメ」と言いました。二まい食べて,とってもおなかいっぱいになりました。そして,やっと三まい食べ終りました。五まいは,食べれませんでした。  」

<校長コメント>

この作文が「おっ!」と思うのは,作文の展開が「起承転結」になっているからです。4コマ漫画のようなイメージと言えます。いしいひさいち氏の「ののちゃん」(朝日新聞連載)をイメージして読むと,ぴったりです。(*^^)v

朝のパンケーキはなかなか魅力的です。なんだかもりもりと食べられるような気がするものです。だからこそ,Mさんは「五まい食べる」と宣言してしまったのでしょうね。しかも,お兄さんが「ちょうだい」というのに「ダメ」と拒否。とても正直で,リアルな作文になっています。読んでいくと,さてどうなるのかな? と先が気になります。ここまでが,「起承」(2コマ目)です。

3コマ目の「転」は,「二まい食べて,とってもおなかいっぱいになりました。」というところ。おそらく,こんな顔「(+_+)」をしているのでしょう。

最後は「結」です。「そして,やっと三まい食べ終りました。五まいは食べれませんでした。」と,はじめの「五まい食べる」と宣言した意気込みが無残にこわれています。「ののちゃん」のマンガにしたら,この4コマ目は,ののちゃんがお母さんに頭をコツンとやられ,その向こうでお兄ちゃんがイヒヒヒと笑っているシーンになるでしょう。「オチ」としての「結」があるから,作文を読んで楽しいのです。

「よくばりすぎた」というタイトルもいいですね。読む者は「なにをよくばりすぎたのだろう?」と期待して読みます。しかも,本文には「よくばりすぎた」という文は出てきません。作文全体を通して,「よくばりすぎた」というタイトルが輝いてきます。

タイトルの付け方と,起承転結にまとめる構成。そして何より,自分の「よくばり」の行動を素直に書いているところが,作文をすばらしいものにしています。(^o^)丿

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