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最後の読み聞かせは・・『心は折れない』

「先生の読み聞かせ」。本年度は最後です。まして、6年生は本当に最後の最後になります。

今日は、最初で最後の「校長先生の読み聞かせ」(私)、ということになります。テレビに画像も映し出すので、場所はワールドルームに設定しました。

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まず、私は1枚の大きな写真を黒板に掲示しました。

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「この写真を見て、気がつくことは?」と問いました。すると、子供たちからいくつか出てきます。「こどもです」「作業服みたいなのを着ている」「ゴミを集めている?」「戦後の写真・・」などなど。そのあとすぐに、何かに気づいた子からこう展開しました。「後ろに壊れたものがある」・・・「震災のあとの写真?」

「そうですね。これは東日本大震災のあとの写真です」と、私。

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私は、資料の『心は折れない』を読み始めました。この資料は、もちろん実際にあったことを、いろいろな新聞記事を集めて、私が再構成して「教材」としてまとめたものです。テレビモニターには、小学生が震災にあった気仙沼の地理的な状況や津波の被害状況なども示しました。

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震災当時、小学校4年生だった少年が避難先の親戚の家から1kmの高台にある井戸まで、毎日何度も水を汲みに往復したという背景のある写真です。水の入った4㍑のペットボトルを両手に下げて、歯をくいしばって歩いている写真。後ろには、大量のがれきが見えます・・・。少年の家は津波で流されてしまいました。この写真はとてもインパクトがあり、全国の新聞が取り上げて反響を呼びました。

昨年亡くなった俳優の高倉健さんが、この写真の新聞記事を映画の台本に貼って、毎日見て「自分自身が勇気づけられていた」という話は有名です。

6年生の子供たちが、この『心は折れない』という実話から何を感じたのか。今日の「読み聞かせ」だけではわかりません。しかし、子供たちが僕の朗読を聞く顔には、静かに、じっと、内容を自分の心に刻む表情が見えていたように思いました。それぞれが、この資料から何かをつかんでくれればと思います。

来週には4年目の「3・11」が巡ってきます。

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